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​ブログでは視覚に関する論文紹介を中心に更新しています。

焦点深度拡張型レンズ

  • Sakura
  • 1月21日
  • 読了時間: 3分

更新日:1月26日

谷町眼鏡店では本年よりESレンズの受注を開始いたしました。


ESレンズ(Depth of field extension lens)は伊藤光学工業が独自に開発した焦点深度拡張型の眼鏡レンズです。「被写界深度(ピントが合っているように見える範囲)を広げる設計」を特徴としていますので、従来の眼鏡レンズよりもピントの合う範囲が広がり、目の調節負荷が軽減されます。近年では白内障手術に用いられる多焦点眼内レンズ(Clareon Vivity・TECNIS PureSee)にも被写界深度延長設計技術が用いられており、その自然な見やすさと視野の広さから「眼内レンズの歴史を塗り替える」と評価されています。


図1. ESレンズと従来レンズの比較


ESレンズには次のような視覚的メリットがあるとされます。

  • 視野が広く感じられる

  • 動いているものが見やすい

  • 目の調節負担(眼疲労)が軽減される


ESレンズは次のような方に向いています。

  • パソコン作業や細かいピント合わせで疲れやすい

  • 動く被写体や距離変化の多い視野を使う機会が多い

  • 視界全体の“やさしい見え方”を重視したい人

  • 夜間や屋内で見づらさを感じやすい


一般的なレンズ

ESレンズ

被写界深度

狭い

広い

ピント調整の必要性

高い

低め

近〜中〜遠の視認性

距離ごとに差が出やすい

滑らかに見えるエリアが広い

目の負担

ピント合わせが多い可能性

軽減しやすい

ESレンズは単焦点レンズと多焦点レンズ(近々・中近・遠近)の製作が可能です。プリズム加工には無料で対応しておりますので、斜視や間欠性外斜視、サギングアイ症候群の方にもおすすめです。また、ピントの合う範囲が広がり、周辺視野も見やすくなるため、近年では野球やテニスなどの球技をはじめ、モータースポーツなど、視覚情報がパフォーマンスに大きく関わる分野でも使用される機会が増えています。


ESレンズの製作および適応測定には、眼の高次収差量を評価することが必要です(※ESレンズはすべてのお客様に適したレンズ設計ではありません)。谷町眼鏡店では、ニデック社製 OPD-Scan® III を用いて高次収差量の測定が可能です。ESトライアルレンズもご用意しておりますので、実際の見え方をご体験いただけます。お気軽にご相談ください。


参考価格(ESレンズ)

単焦点:¥16,500~¥33,000

多焦点:¥23,100~¥38,500

※UVカット・傷防止コーティング付

※価格は二枚一組(日本製)


参考文献

1) 宮島泰史, 広原陽子, 雜賀誠, 洲崎朝樹, 加藤一壽, 広田雅和, & 不二門尚. (2024). 被写界深度延長レンズ (ES レンズ) による眼疲労の評価. 視覚の科学, 45(1), 5-12.

2) 宮島泰史, 加藤一寿, & 大沼一彦. (2016). 被写界深度延長レンズ Extended Depth of Field 設計. 視覚の科学, 37(4), 142-144.

3) 宮島泰史, 広原陽子, 宮川雄, 雜賀誠, 洲崎朝樹, 加藤一壽, & 不二門尚. (2021). 両眼波面センサーによる被写界深度延長レンズの動的調節機能評価. 視覚の科学, 42(3), 57-60.

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