top of page

​ブログでは視覚に関する論文紹介を中心に更新しています。

essilor® Stellest™:臨床試験の24カ月結果

  • Sakura
  • 18 時間前
  • 読了時間: 3分

更新日:2 時間前

近視は「矯正する」から「進行を抑える」時代へ

子どもの近視に対する考え方は、「見えるように矯正する」だけでなく、近視の進行そのものを抑える方向へ大きく変わりつつあります。日本でも2026年6月より、子ども向けの近視ケア眼鏡レンズ「エシロール® ステレスト®」が発売されました。米国では小児の近視進行を抑制する眼鏡レンズとしてFDAの販売承認を受けています。


米国の臨床試験で近視進行を71%抑制

2026年、エシロール® ステレスト® レンズに採用されている高度非球面レンズレット(HAL)を評価した臨床試験の結果が、JAMA Ophthalmologyに掲載されました(Shen et al., 2026)。この研究は、米国内9施設において、6~12歳の近視の小児159名を対象に実施された多施設共同・二重遮蔽・無作為化比較試験です。


24カ月間、HALレンズと通常の単焦点レンズを比較した結果、

  • 近視進行を71%抑制(差:0.64 D)

  • 眼軸長の伸長を53%抑制(差:0.24 mm)

  • 視機能や安全性についても良好な結果



これまでの研究でも同様の効果

今回の結果は、これまでに行われた研究とも一致しています。Baoら(2022)の無作為化比較試験でも、HALレンズは2年間で単焦点レンズと比較して、近視進行を約0.80 D、眼軸長伸長を約0.35 mm抑制しました。さらに、長期追跡研究でも近視進行抑制効果が報告されており(Li et al., 2023, 2025)、近視コントロール眼鏡レンズに関するエビデンスは徐々に蓄積されています。2026年のメタアナリシスでも、近視コントロール眼鏡レンズは通常の単焦点レンズと比較して、近視進行と眼軸長伸長を有意に抑制することが示されています(D'Andrea et al., 2026)。


Nikon-Essilor® Stellest™

※この画像はエシロール社に使用許諾を得て掲載います。画像の著作権はエシロール社に帰属します。


近視は「度数」だけでなく「眼軸長」も重要

子どもの近視では、眼球の前後方向の長さである眼軸長の伸びが近視進行に深く関係しています。眼軸長が過度に伸び、将来的に強度近視になると、網膜剥離や近視性黄斑症、緑内障などのリスクも高くなります。そのため現在では、単に眼鏡で視力を矯正するだけでなく、成長期の近視進行と眼軸長の伸びをできるだけ抑える「近視コントロール」という考え方が重要になっています。


低濃度アトロピン点眼、近視コントロール用眼鏡レンズ、コンタクトレンズなど、治療の選択肢も増えてきました。学校健診などで視力低下を指摘された場合には、まず眼科で近視の程度や進行状況を確認し、お子様に適した近視対策についてご相談いただくことをお勧めします。小児近視に対する考え方は、確実に変わりつつあります。


※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。

※個別の診断・治療を目的とするものではありません。

※近視進行抑制治療については眼科医にご相談ください。

※文章・画像の無断転載・無断使用を禁止します。

最新記事

すべて表示

​谷 町 眼 鏡 店 Since 2012

Copyright © Tsubame Optical. All rights reserved. 

bottom of page