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​ブログでは視覚に関する論文紹介を中心に更新しています。

Is there a hyperopic shift in myopic eyes during the presbyopic years?

  • Sakura
  • 2024年12月3日
  • 読了時間: 2分

更新日:4月28日

Grosvenor T, Skeates PD. Is there a hyperopic shift in myopic eyes during the presbyopic years? Clin Exp Optom. 1999 Nov-Dec;82(6):236-243.


題名:老眼期に近視眼の遠視シフトはあるのだろうか?


目的:老眼期における近視の加齢変化に関する研究では、相反する結果が得られています。近視眼は40~45歳を過ぎると遠視シフトを起こすという研究もあれば、近視シフトを起こすという研究もあります。本論文では、老眼期における屈折の加齢変化について、横断的研究と後ろ向きコホート研究の両方から結果を報告します。


方法:横断研究では、検眼診療で17ヵ月間に診察を受けた45歳以上の患者559人の右眼の屈折異常データを集計しました。縦断的研究では、40歳以降、10歳から26歳までの期間に検査を受けた近視100人、遠視100人、正視100人について屈折異常のデータを集計しました。全員がすべての検査で視力は6/6(1.0)以上でした。


結果:横断研究では、老眼後期の近視有病率は視力6/6(1.0)以上の眼のみを考慮した場合よりも、すべての視力の眼を考慮した場合の方が高くなりました。また、ほとんどすべての遠視、および正視の眼が、加齢に伴う遠視シフトを示しました。しかしながら、近視の眼では遠視にシフトした眼もあれば、比較的安定した眼、近視が増加している眼もありました。


結論:健康な近視眼、遠視眼、または正視の眼が遠視方向にシフトする場合、それはレンズが加齢に伴う度数の減少によるものであると示唆しています。しかし、健康な近視眼が近視方向にシフトすると、水晶体の度数の低下を補う以上の眼軸長の伸びによるものです。近視シフトの別の考えられる原因は、6/6(1.0)以上の視力を持つ目であっても、初期の無症候性核硬化症(白内障)の存在です。


ポイント:老眼期は目の屈折が基本的に遠視側へ変化します。しかし、老眼期における近視側への変化は、眼軸長の増加、および白内障の影響によるものと考えられます。

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