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​ブログでは視覚に関する論文紹介を中心に更新しています。

Screen Time at Age 1 Year and Communication and Problem-Solving Developmental Delay at 2 and 4 Years

  • Sakura
  • 2025年9月17日
  • 読了時間: 3分

更新日:1月21日

Takahashi, I., Obara, T., Ishikuro, M., Murakami, K., Ueno, F., Noda, A., Onuma, T., Shinoda, G., Nishimura, T., Tsuchiya, K. J., & Kuriyama, S. (2023). Screen Time at Age 1 Year and Communication and Problem-Solving Developmental Delay at 2 and 4 Years. JAMA pediatrics, 177(10), 1039–1046.


題名:1歳時のスクリーンタイムが2歳・4歳時のコミュニケーション能力および問題解決能力の発達遅延に与える影響


目的:子どもの発達のいくつかの領域がスクリーンタイムと特異的に関連しているのか、またその関連が年齢とともに持続するのかは不明です。そこで1歳時点でのスクリーンタイム曝露と、2歳および4歳における発達遅延の5領域(コミュニケーション、粗大運動、微細運動、問題解決、個人・社会的スキル)との関連を検討しました。


方法:本コホート研究は「東北メディカル・メガバンク計画 三世代コホート研究」の一環として実施されました。2013年7月から2017年3月にかけて、宮城県および岩手県の50か所の産科診療所・病院において妊婦を募集しました。研究デザインは前向き研究であり、解析には母子ペア7,097組が含まれました。データ解析は2023年3月20日に実施しました。


スクリーンタイム: 1歳児のスクリーンタイムは1日あたり「1時間未満」「1時間以上2時間未満」「2時間以上4時間未満」「4時間以上」の4群に分類しました。


アウトカムおよび測定:2歳および4歳時点の発達遅延は、日本語版 Ages & Stages Questionnaires, Third Edition を用いて評価しました。各領域の得点範囲は0~60点で、各領域の平均値から2標準偏差未満の場合を発達遅延と定義しました。


結果:研究対象の子ども7,097人のうち、男児は3,674人(51.8%)、女児は3,423人(48.2%)でした。1日あたりのスクリーンタイムは、3,440人(48.5%)が1時間未満、2,095人(29.5%)が1時間以上2時間未満、1,272人(17.9%)が2時間以上4時間未満、290人(4.1%)が4時間以上でした。1歳時のスクリーンタイムは、2歳時におけるコミュニケーション(オッズ比[OR]:1.61〔95%信頼区間[CI], 1.23-2.10〕、1~2時間未満;2.04〔1.52-2.74〕、2~4時間未満;4.78〔3.24-7.06〕、4時間以上 vs 1時間未満)、微細運動(1.74〔1.09-2.79〕、4時間以上 vs 1時間未満)、問題解決(1.40〔1.02-1.92〕、2~4時間未満;2.67〔1.72-4.14〕、4時間以上 vs 1時間未満)、個人・社会的スキル(2.10〔1.39-3.18〕、4時間以上 vs 1時間未満)の各領域の発達遅延リスクと関連していました。4歳時点では、コミュニケーション(1.64〔95% CI, 1.20-2.25〕、2~4時間未満;2.68〔1.68-4.27〕、4時間以上 vs 1時間未満)および問題解決(1.91〔1.17-3.14〕、4時間以上 vs 1時間未満)の領域で発達遅延との関連が認められました。


表2. 参加者のスクリーンタイムと発達遅延の関連性


結論:本研究では、1歳児のスクリーンタイムが多いほど、2歳および4歳時におけるコミュニケーションおよび問題解決の発達遅延と関連していました。これらの知見は、今後スクリーンタイムと子どもの発達について議論する際には、発達遅延の領域ごとに分けて検討すべきであることを示唆しています。


コメント:この論文では教育目的とアニメなどの娯楽目的でのスクリーンタイムの比較を行っていないというlimitationがあります。しかし、1歳時のスクリーンタイムが特定の領域の発達の遅れと関連する可能性があるということは間違いないようです。他の研究(Outdoor Play as a Mitigating Factor in the Association Between Screen Time for Young Children and Neurodevelopmental Outcomes. JAMA pediatrics, 177(3), 303–310.)では、お外遊びを多くすることにより、スクリーンタイムによる発達遅延を緩和できる可能性が指摘されています。

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